――タワーディフェンス×ローグ強化×拠点運営。見た目以上に“やること多め”
概要:タイトルと前提
DMM FANZA向けにPC/ブラウザで展開される18R作品。運営はASTRA FUTURA Lmt。
第一印象は「AI生成のビジュアル×低価格開発?」という先入観を誘いますが、実際に触ると放置・ローグライク強化・拠点階層のアンロックなど、想像以上に“作業と最適化”の余地が多い作り。
いわゆる“一発ネタ”ではなく、こつこつ積み重ねさせる設計が芯にあります。
世界観と導入:なぜ“コンビニ”?
世界はゾンビ化ウイルスに蹂躙。主人公はコンビニを拠点化し、物資を抱え籠城へ。やがて能力や技能を持つ美少女たちが集い、要塞化したコンビニで対抗していく――という設定。
「なぜ拠点がコンビニ?」というツッコミはあるものの、地上3F・地下4Fに広がる施設群は“ゲームとしての記号”として分かりやすい。食料・工作・研究・人員配置など、層を重ねるほど全体バフが利く構造があり、物語より“運営シム寄りの楽しみ”が前面に出ます。
コアゲーム:ラインディフェンス+ローグ要素
バトルの骨格
- 最大5人編成の擬似タワーディフェンス。
- 規定時間を生存後、出現するボスを撃破すればクリア。
- 基本はオート進行。プレイヤーは“3択の強化カード(モジュール/ステータス)”を選んでビルドを伸ばす。
- ゲームテンポは2倍速までが標準解放、3倍速は課金で開放。
序盤は“数をこなせば抜けられる壁”ですが、中盤以降は火力ラインと雑魚処理速度の足並みが噛み合わないと一気に崩れがち。ここで強化カードの引きと優先順位付けが効きます。
強化カード(バトルモジュール)
- 置くだけで鈍足を付与する罠系、スタン付きのミサイル、広範囲攻撃やPT全体バフなど、汎用性の高い選択肢が強い。
- **回復系(救急キット)**は“その場しのぎ”になりがちで、枠競合の割に寄与が薄い場面が目立つ。
- “属性に依存しない汎用強化”は編成や育成が不十分な時ほど価値が跳ね上がる印象。
つまずきやすいポイント
- 増援ウェーブの山場で1人落ちると一気に瓦解。火力担当を4段階強化まで押し上げるか、雑魚の“滞留時間”を引き延ばす罠系モジュールでDPSの時間的余裕を作るのが安定策。
- オート拾いONにすると、選択頻度が増えてテンポが悪く感じる人も。OFFで要所だけ拾う運用も手。
キャラクターと役割設計
レアリティと編成
- レアはSSR/SRの2段。理想はSSR染めだが、武器種(役割)と隊列の強制バランスがあるため、序盤はSRも普通に出番がある。
- 前衛(ヘビーMG/SG)、中列(AR)、後列(SN/サポート)と配置で役割が固定されるため、同武器SSRの被りは活かしにくい。序盤は“役割が埋まるまで”SRで穴を塞ぐのが現実的。
成長メニュー
- レベル/突破:資金の消費が重め。序盤から資金ボトルネックが目立つ。
- スキル強化:武器種ごとの素材+資金。主力の必殺/パッシブを優先。
- リーダースキル:隊全体に恒常バフ。SSRの適任者が育つまで初期SRのLSでも効果を実感できる。
- コア(装備):6部位、2部位/4部位セット効果が強烈。レア度を落としてでもセット成立を優先したほうが総合DPSは伸びやすい。
- オメガ進化(凸):欠片要求が段階的に跳ね上がる。ショップ(信号棚)での交換はコスパが徐々に悪化する設計なので、まずはリーダー適性持ちから。
- 好感度:好物で効率UP。解放報酬はあるが、動画系は要求値が高いため短期狙いは非推奨。
拠点(コンビニ要塞)運営:積み重ねで効いてくる
階層ごとに施設が増え、配置人員・施設レベルで収集効率やバフが伸びるタイプ。
ポイントは、ストーリー進行で上位素材のクエストが開放されるため、拠点強化だけでは頭打ちになりやすいこと。**“進める→拠点強化→進める”**の循環を意識したい。
ガチャと入手テンポ
- ガチャはSSR3%/天井100連、ピックアップは200連確定という平均的なレンジ。
- 配布はそこそこあるが、PUは石が必要でチケ不可のケースあり。
- “初心者50連の確定”は最初の戦力安定に寄与。まずはここを消化推奨。
R要素の扱い(軽く触れる)
- ストーリー進行で動画系のシーンが段階開放。キャラ固有のR解放は好感度要求が重いため、短期集中型の人は物足りないかも。
- セリフ回しや口調の翻訳ガバ感は散見。**“視線がカメラを向く見せ方”**は刺さる層と刺さらない層で真っ二つ。
- 総じて**“ゲームを遊んだご褒美としてついでに見る”**くらいで構えると満足しやすい。
※当レビューでは具体描写は避け、機能面のみ記載。
良いところ・気になるところ(バランスよく)
良いところ
- やることの層が厚い:バトル中のビルド、拠点の人員配置、コアセット、LS選定…“伸ばし先”が多く中期運用が効く。
- 汎用モジュールが強く、編成の穴を埋めやすい:鈍足・スタン・範囲強化が分かりやすく効く。
- ブラウザで即遊べる:導入コストが低い。日課の合間に差し込みやすい。
気になるところ
- UIの視認性:文字サイズや説明の読みにくさは改善余地大。強化選択の説明はテンポを損ねやすい。
- テンポの天井が課金依存:3倍速が課金開放なのは、周回型のゲーム性と相性が悪い。
- 翻訳品質のムラ:没入感を削ぐ瞬間がある。
- 育成資金の重さ:素材よりも資金が詰まりやすく、序盤から“お金の管理ゲー”になりがち。
どんな人に勧められる?
- ローグライクの“引きと選択”が好き:3択の積み上げで手触りが変わるのが楽しい人。
- 拠点を回して全体値を底上げしたい:人員配置やセット効果など、少しずつ強くなる感覚を好む人。
- オート寄りのラインディフェンスが合う:操作負荷が低く、編成と設計で勝つタイプが好きな人。
- R要素は“おまけ”でOK:ガッツリRを最短で見たいだけの人には向きづらい。
序盤の進め方(実利ファースト)
- 初心者50連を先に消化:戦力の土台作り。
- 火力役の4段階強化を最優先:ボス前の山場を抜くためのDPS確保。
- モジュールは“鈍足/スタン/範囲強化”を主軸に:汎用で崩れにくい。
- コアは“セット効果”優先:単品高レアより効果が目に見える。
- ストーリーを進めて施設開放→拠点強化→再挑戦のサイクル:放置だけでは伸びに限界。
総評:見た目のハードルを越えた先は、堅実な“積み上げゲー”
AI生成イラストや翻訳の粗は確かに見える。一方で、バトル中のビルド選択×拠点の層の厚さは手堅く、“やれば進む”実感はきちんと用意されています。
R要素を主軸に置くより、ローグ×ラインディフェンスを“定食”として楽しめるかが評価の分かれ目。テンポ(3倍速)とUI、資金ボトルネックが解消されれば、日課運用の快適度は一段上がるでしょう。
“広告で見かける量産型”と切り捨てるには惜しい、地味にハマる積み上げ系。
刺さる人には、想像より長く残るタイプです。

